診断メーカービューアの今後について

ずっとメンテナンスしてきた診断メーカービューアですが、2021年8月9日リリースのver2.32をもって正式にサポートを終了とさせていただきます。2013年8月15日のver1.00より、およそ8年もの間ご愛用いただき誠にありがとうございました。

今後は開発者の生活に余裕がある場合や、個人的な利用のために本家サイトの仕様変更に追従するアップデートが配信される可能性はありますが、リリースをお約束することはできません。


せっかくなので、このアプリをリリースした頃から振り返ってみたいと思います。(一部はPlayストアでのサポート終了のあいさつと重複しています)

このアプリの開発を始めたのはgit logからの推定では2013年6月頃、まだ私が高校生だった頃です。当時の私が使っていたスマートフォンはSH-13C、Android 2.3の端末でした。

このスマートフォンは当時の水準から見てもローエンドに近い端末で、とにかく性能が貧弱でした。ストレージ容量だけは大きかったので、Xperia使いの友人がアプリを入れられずに苦しんでいるのを煽ることだけはできましたが……。

そのため、ブラウザを起動すれば立ち上がりだけで何秒も待たされますしページロードも重い、パズドラで遊ぼうとすればまともなフレームレートを維持できず操作すら困難、そんな端末でした。もちろん、これらのアプリを起動した後はバックグラウンドのアプリは全部リソース不足でkillされています。そして、アプリ切り替えで余計に待たされるわけです。つらいですね。

そんな中、Twitter中毒だった私は身内で流行っていた診断メーカーで遊ぶことが増えていました。ただ、診断メーカーはご存知の通りWebサービスですので、TLでクソみたいな診断を見つけたらブラウザを開かないと便乗して遊ぶことができません。

「えっ、このためだけに何秒も待って、あげくツイートした後TL戻ろうとしたらアプリkillされてんの……?たかがクソ診断やぞ」というもやもやした気持ちをよく抱えていた気がします。

とはいえ比較的単純なCGI的な動きをするサービスですので、ハックするのは簡単だろうという予想はすぐにできました。当時の開発のトレンドというか、そろそろ当たり前だろうとなりつつあったAndroid 4.0のHoloデザインに対応したアプリの開発を勉強したいということもあって、これを題材として開発することにしました。

それが「診断メーカービューア」となりました!

初期バージョンの時点で名前リストや最新診断の一覧などは備えていました。後に複数の名前でいろいろ遊んでみて面白いのをネタにするみたいな使い方もあることに気づいてマルチ診断機能を実装しました。こちらの機能はレビュー等でもずっと好評をいただいており、作ってよかったなと感じました。(ただ、今振り返るとちょっとよくないなという点もあります……)

ただ、やりたいことは初期バージョンでほぼ完成していたという事と、2013年8月からはYukari for Androidの開発を始めてそちらに注力していった事もあり、診断メーカービューアは徐々に放っておくようになってしまいました。

特に機能追加するつもりも残ってないし、作りが古いからメンテナンスだけでも大変だなぁ……と思う日々が続いていたのですが、2021年4月にとうとう診断メーカーがリニューアルすることとなりました。サイトの仕様変更自体はそこまで大きくありませんでしたが、診断メーカービューアの作りが古すぎることが災いし、今までよりも修正に手間がかかってしまいました。

そして、今使っているスマートフォンの性能であれば、別にこのアプリが無くても困らないということにも気づいてしまいました。もはやブラウザの起動に何秒も待たされることも、1ページ見た程度なのに裏のアプリが全部killされることもありません。

こういったことが重なり、診断メーカービューアはもう終わったものということにしようと考えるようになりました。

これは書きながら思ったのですが、別の理由も付け加えられそうです。これは大人になるまで気づきませんでしたが、アプリストアでそこそこヒットする位置を取りやがった非公式アプリが (本来得られる可能性のあった) サイトの広告収益をスポイルしているって、だいぶ最悪じゃないですか?こういう見方ができるようになったのも、あまり進んで触らなくなった理由になるのかもしれません。いや、書くまでそんなに考えてなかったけど……。書いててまあまあ申し訳なくなってきた。


さて、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。このアプリがユーザーの方々の端末の負荷削減に貢献していたり、何より楽しい時間を過ごすために活かされていたのならとても嬉しいです。

知らない人はいないと思いますが、本家サイトをぜひ訪問してください。Twitterアカウントを持っていれば結構いろいろ機能があって便利ですよ!

診断メーカービューア本体のソースコードは、非常に作りが古いのとリポジトリ内に公開に不適な情報が相当蓄積されているため非公開のままお蔵入りとさせていただきますが、スクレイピング処理をしている部分はGitHubにて公開しています。興味がある方は覗いてみてください。

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